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Help!


ある日のこと職員室でいつものように教材を準備していると、新中学1年生の女子生徒が「助けてください!」とものすごい勢いで校舎に飛び込んできました。そのあまりの勢いに、何かあったのではと皆びっくりです。教室長が「いいよ、どうしたの?」と返すと、「外国の人が困っている、でも言葉が通じない。」とのこと。私たちは急いで外に出てみると、大きなスーツケースを3つも抱え困っている様子の人たちが。

彼らから話を聞いてみると、台湾からの観光客で、富士スピードウェイを見学し、京都へ向かう途中だということ。乗り換えのために下土狩駅で下車したけれど、三島駅までの行き方がわからない。15時46分の新幹線を予約しているとのことでした。そのときすでに時計は15時をまわっています、あまり時間がありません。

生徒たちは彼らを助けようと、自ら持っていた携帯でタクシー会社に連絡をとったものの少し時間がかかると言われたそうです。
私たちはタクシー会社に再度連絡を入れ事情を説明すると7~8分ほどで到着するとの返答がありました。それを彼らに伝えるとホっと安心した様子。タクシーを待つ間彼らは助けを呼んでくれた生徒に英語で質問をしてくれました。はにかみながらも一生懸命答えようとする生徒のキラキラした笑顔が春の日差しに照らされます。タクシーは時間通りに到着し、喜んで手を振る彼らを私たちは無事見送ることができました。
生徒たちの笑顔と海外からの人たちの笑顔がつながった瞬間です。

困っている人を助けようと行動し、一生懸命な生徒の姿に私たち教師は誇りで胸がいっぱいになりました。もし困っている人を見かけたら迷わず手を差し伸べてください。言葉が通じなくてもきっと大丈夫、だって心はちゃんと通じるのですから!