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英作文は思考力


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先日、県下すべての公立中学で実施されたテスト「学力診断調査」(学調)での英語・英作文についてです。近年、難度が増しています。中1と中2の問題をいくつかあげてみます。

中1 大問6
会話の形で(相手はジェーンさん)
Hi, Jane.①ジェーンが持っているものが何かたずねるとき。[                    ]?
(中略)②ジェーンのお兄さんがいつそれを読むのかをたずねるとき。[                    ]?                             

中2 大問6
会話の形で③何を読んでいるの?[                    ]?                            
(中略)④見どころがたくさんあるね。[                    ].                            
        
問題の出され方として、状況を示してそこで適切な英文を作成する、あるいは自然な日本語から英文を作成するといったパターンが定着しつつあるようです。これは静岡県の公立高校入試の英作文問題につながっています。入試問題には次のようなものがあります。会話の形で
例1) 東京から新入生が学校にやってくると聞いて
Oh, really? ⑤それは初耳です。[              ].
例2) 相手に、犬を飼い始めたことを伝えたくて
We’ve just bought a dog. He’s very cute, but ⑥ 手がかかるんだ[              ].

といったものです。ここでの「日本語から英語に」変換するには、与えられた日本語そのものではなく、いろいろと補ったり注意したりしないといけません。英語は原則、主語・動詞が絶対必要なので、まず、主語と動詞を確定しなければいけません。その際、目の前にいる相手は「あなた」で表します。例えば①はジェーンさんが相手ですから「あなたは何を持っているのですか。」に変換して英語にします。解答例は What do you have?
②も「ジェーンのお兄さん」から「あなたのお兄さんはいつそれを読みますか。」といった具合です。
解答例は When does your brother read it?
③は、主語が示されていません。会話の相手に話しているわけですから、主語は「あなたは」です。「あなたは何を読んでいるのですか。」という現在進行形の文にします。
解答例は What are you reading?
④は「見どころ」という表現を「見るといい場所」「見るべき場所」と考え、不定詞を用いて places to see とし、「たくさんあるね」から、There are ~の文にあてはめます。
解答例は There are many places to see.
入試の問題もそうです。「それは初耳です」は「私はそれを聞いたことがなかった」ということだから、I have never heard about it.「手がかかるんだ」は、「彼の世話をするのはたいへんです」に置き換えて、英文に。it is hard to take care of him. (文の途中なので小文字始まりです。)
大事なことは、与えられた日本語を一度、英語で表せる日本語に変換することです。その時の状況から、主語・動詞を決定し、わかりやすい文にして英文にします。こうした英作文の作成作業は「使える英語」の力をつけることになります。今後、中学・高校とずっと続いていく課題です。三進の授業の中で日々鍛えていきましょう。
御殿場校 澤味 進