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英語の新しい教科書


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この四月から御殿場・小山方面の中学校では、昨年度の開隆堂の「Sunshine」という教科書から光村図書の「Here We Go!」という教科書に変わりました。新しい学習指導要領に基づいての新教科書です。実際に使ってみて、以前と大きく異なるところをここで少し取り上げてみたいと思います。

まず、一つは、扱う単語数の多さです。昨年までは中学校で学習する英単語数は約1200語でしたが、新教科書では最大で約1800語になります。(「ゆとり世代」の頃は約900語でしたから、その頃と比べると実に2倍です。)そのため、一回の授業で扱う新出単語がとても多いと感じます。中3の読み物「Let’s Read」だと、一度に40語、中1でも各ユニットの一つのパートで多いと20語以上を新しく習います。小学校で、聞いたり読んだりしている語が多いとはいえ、たいへんな量です。だいたいの流れで言うと、中1に、かつて中2で習った単語がかなり入ってきて、同じように中2に中3単語が、そして中3に高校単語が入ってきている様子です。また単語には、意味が分かればよい語彙(ごい)[受容語彙(じゅようごい)]と、使用できるようにする語彙[発信語彙(はっしんごい)]に分かれています。教科書で太字になっているのが発信語彙です。こちらは使うわけですから、つづりを正確に書けるようにしないといけません。中3では発信語彙の割合が少し下がりますが、中1では発信語彙の数がかなり多いです。御殿場校での単語テストは今、発信語彙を中心にして進めていますが、一つのユニットで50語くらいにもなります。単語練習がとても重要になっています。

さらに二つめとして、教科書内容に占める割合で「リスニング」の量が極めて大きくなっています。Here We go!は、英語による「聞くこと」,「読むこと」,「話すこと(やり取りと発表)」および「書くこと」の言語活動に対応して、教科書の見開きで右ページの上段にListen、左ページ全体でListen and Read(ここがいわゆる本文・テキストになります),右ページ中段でSpeak、その下にWriteというふうに構成されています。そのうちのSpeakは、生徒同士でペアになったりグループを作ったりして、使うべき基本英文をもとにして、各自が英文を考えていろいろとやり取りする活動をします。Writeは、その発言内容を書く活動です。(生徒に聞いてみると、現状は、新型コロナ感染防止のためかSpeakは、あまりやられていないようです。)その中のListenが一つひとつしっかりとしたストーリーになっています。分量でみると本文・テキストの約3倍です。だいたいの中学校で毎回、あるいはまとめて聞いているようです。英語の「聞く力」を高めるためのListenです。

このリスニング力アップに対応して、三進では昨年度から「リスニング特訓」という問題を毎回、授業中にやっています。各回15分程度、年間で80回を越えます。こちらのリスニング特訓のレベルはかなり難しいです。まず、話すスピードが速い。つまり普通の会話の速さで進みます。また、ヒントにあたる絵や語句があまりないので、話しそのものから内容を把握していかなければなりません。今年はタブレットで解答していますから、採点も一瞬です。この特訓によって三進生は確実にリスニング力をアップさせています。このあいだ、生徒に聞いたところ、約9割、ほぼ全員がリスニング特訓が有効だと答えています。ある生徒の声です。「自分たちの学校のリスニング問題より読みの速さが2,3倍くらい速いので、力になっていると思います。」
今後も、生徒の英語力のレベルアップをめざして日々、工夫しながら進めていきたいと考えています。
御殿場校 澤味 進