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初心(しょしん)忘るべからず


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いよいよ各中学で第1回の定期テストが始まります。御殿場方面の中学校でも早いところでは7月1日に実施されます。新型コロナ問題がなければ、通常5月くらいに行われたはずなので、かなりテスト時期は遅れました。このテスト、中学1年生にとっては人生初の定期テストになります。そこで、一部の生徒に抱負を聞きました。こんな感じです。「校内順位10位以内!!」「がんばって全部40点以上とる!!」「満点の95%の点をとる!」「校内順位で1位をとる!!」いいですね。初めてですから比べるものもなく、ドーンと言ってますね。この気持ちを大切にして、テスト準備を進めていってもらいたいと思います。この最初の気持ち、「初心」と言えば「初心忘るべからず」という有名な言葉があります。能楽を大成した世阿弥(ぜあみ)の言葉です。ちょっと「温故知新(おんこちしん)」してみましょう。

何と「初心」には三つあるんですね。人生全体を通じて「初心忘るべからず」とあります。(個人的には「老後の初心」が興味深いのですが、ここではカットします。)今回、中学生にとってテーマとなるのは最初の「是非とも初心忘るべからず」です。これに続けて、世阿弥は、若いときの初心を忘れず身にもっていれば後にさまざまな有益なことにつながると記します。初めのころの未熟さから陥った失敗を忘れずに次の機会に工夫して生かすことで芸が向上していくという考えです。また、仮に偶然にうまくいっても決して慢心せず、その成功は一時のことに過ぎないととらえ、いっそう稽古に精進しなさい、ともあります。自身の失敗を忘れず、自らの上達を常に意識することで芸は進化・深化する。これは私たちの勉強にもしっかりあてはまりますね。ぜひ、この言葉を頭の片隅においてテスト準備にむかっていきましょう。

御殿場校 澤味 進