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広島からの平和メッセージ


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5月19日から21日までの間、広島でG7サミット(主要国首脳会議)が開かれます。G7とは、Group of Sevenの略です。イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、アメリカ、カナダ、日本の7ヶ国と欧州連合(EU)の代表が参加します。今回は、この他に、オーストラリア、ブラジル、コモロ(アフリカ連合議長国)、クック諸島(太平諸島フォーラム議長国)、インド(G20議長国)、インドネシア(ASEAN議長国)、韓国、ベトナムが招待されています。会議では、その時々の大切な課題を話し合います。今年の大きなテーマは、「ウクライナのこと」、「核兵器のない世界」、「新型コロナ危機以降のこと」などになります。

「広島からの平和メッセージ」には、意味があります。私たちは、今から78年前の8月6日、広島で起きた出来事を忘れてはなりません。世界で唯一の被爆国である日本。かつて、ノーベル文学賞を受賞された大江健三郎さんは、1960年代に広島を訪れ、その時の経験を「ヒロシマ・ノート」にまとめ、発表されました。投下後20年の広島の雰囲気、生存者の葛藤をありのままに伝えています。その後も大江さん自身は、広島と向き合い続けることがライフワークとなり、各地で平和についての講演活動をされていました。   
  
1945年8月6日の広島には、それぞれの向き合い方があります。8月6日以前を知る人、8月6日を経験した人、8月6日以降を生きる人です。私たちは、それ以降を生きる人間ですから78年前の遠い日の出来事としてではなく、2023年5月現在、ウクライナ及び世界地域での紛争を含めて、かつての「ヒロシマ・ナガサキで起きた出来事」から学んでいかなければなりません。

さて、2016年に当時のアメリカのオバマ大統領が、広島を訪問された際には、大きな話題となりました。「核なき世界」の演説でノーベル平和賞を受賞されたオバマ大統領の訪問、しかも現職アメリカ大統領の被爆地訪問は、戦後初めてでしたから、戦後日米の歴史において、大きな足跡を残されました。今回、G7サミットに参加する国々の首脳は、広島の平和記念公園を訪れる予定です。広島平和都市記念碑とその向こうにあるドームを遠方に見ながら、献花されることでしょう。これは、大戦後の歴史において、大きな一歩となるでしょうし、道のりは険しいかもしれませんが、「核なき世界」を目指すことにもつながっていくことでしょう。今週末にテレビや新聞、ネットメディアが取り上げるニュースにも大きく関心を寄せてみましょう。