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とあるにわか雨の日


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その日も校舎前には生徒たちの自転車が並んでいました。午後3時過ぎから激しいにわか雨が降りはじめ、西の空は厚い雲で覆われて暗く、自転車で来ている生徒たちは、窓の外を見ながら帰りのことを心配している様子でした。雨は授業終了までには止まないであろうことが予想できました。
そんな授業終了後が気になる休み時間に、声をかけてきた別のクラスの女子生徒がいました。彼女たちは、夕方からの授業でしたが、授業前から来校し自主勉強をしていました。彼女たちは私にこう言いました。
「みんなの自転車を勝手に屋根の下に移動したので場所が変わってしまいました。帰りに困ってしまう人がいるかもしれないので、授業の中で伝えてもらえませんか?」
私は、胸が熱くなり涙が出そうになりました。彼女たちは、授業を受けている生徒の自転車が雨にぬれないよう屋根の下に詰めて入れてくれただけでなく、持ち主たちの帰りのことまで気遣い私に声をかけてくれたのです。
私は、「ありがとう。伝えるね。」と答えて授業に向かうと、直ぐに彼女たちの行いと依頼された内容を授業で伝えました。帰りを心配していた生徒たちも、その行動に驚き、安心して嬉しそうな顔を見せました。その後、雨は授業終了30分ほどで止み、全員無事に帰路に着くことができました。
4名の生徒の模範的な行動と気遣いで、2020年8月22日は忘れられない良き日となりました。

富士高前校 堀水俊介